【怖い話系】呪いの三輪車

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865 ：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2009/01/30(金) 18:04:51.63 ID:gx9++0UG0

呪いの三輪車

　あるところに、守くんと言う、それはそれは元気の良いおとこの子がおりました。
　今日は彼の誕生日。3歳のお誕生日です。
　守くんを大好きなお父さん・お母さんは、彼に三輪車のプレゼントを与えました。
　守くんは大喜び。
　さっそく新しい三輪車に乗ってお出かけです。
　「わーい、さんりんしゃだ、さんりんしゃだ。」
　今日から彼も、小さなライダーです。
　歩いていくと疲れて大変だった角のタバコ屋さんへも、この新しい三輪車ならあっという間です。
　ところが。
　そんな彼が異変に気づいたのは、お散歩を始めてどのくらい経ったころでしょう。
　・・・背後から、妙な音が聞こえるのです。
　ぶるるる。。。ぶるるる。。。。。
　はじめは小さな音で、気にも留めていなかった守くんでしたが、その音が次第に大きくなるに連れ、だんだん気味が悪くなってきました。
ぶるるるん。。。るんるん。。。。
　もう、守くんは、恐ろしくてたまりません。
　彼はこの気味の悪い音から逃げ出そうと、わきめも振らずにご自慢の三輪車を力いっぱい漕ぎます。
ぶんぶるるるんっ、るんるんっ！
　けれどもその気味の悪い音は、もう、すぐ後ろまで迫ってきています。
　彼は怖くて、見るまい、見るまいと思っていた後ろを、とうとう見てしまいました。
　彼が振り返って見たものは…！
　お隣のお兄さんが、新車のバイクにまたがっている姿。
　・・・守くんは、一安心です。
　彼はお兄さんにいつものように元気よく挨拶しようと口を開きかけました。
　が、その刹那。
　守くんは、思いもしない言葉を、お兄さんに投げつけられてしまったのです。
「のろいのぅ、さんりりんしゃ」
　お兄さんは砂埃を巻き上げ、ものすごいスピードで守くんを追い抜いて行きました。
　後に残るのは、守くんただひとり。